1. はじめに

円
ねえお姉ちゃん、その本なに読んでるの?

結
これはね、『贈与経済2.0』っていう本。ちょっと難しいけど、すごく面白いの。
2. 贈与経済2.0ってなに?

円
贈与?ってあげるやつ?お年玉とかプレゼントとか?

結
そうそう、昔からある「贈り物」の文化を、ブロックチェーンの技術でアップデートした経済の仕組みなんだって。

円
へぇ〜…でも経済ってお金のことでしょ?プレゼントとどう関係あるの?

結
いい質問だね。昔の贈与って、ただの善意に見えても、実は「もらったら返さなきゃ」っていう気持ちが強くて、ちょっと重たい面もあったんだって。

円
あー、それあるかも。わたしも友だちに何かもらったら、すぐ何か返さなきゃって思っちゃう。


結
でもね、贈与経済2.0では、その「ありがとう」の気持ちをブロックチェーンに記録して、誰かが何かをしてくれたことが、社会全体で見えるようになるの。

円
えーっ!?感謝を記録するの!?

結
そう、それでその「ありがとう」は「ハート」っていうトークンとして記録されるんだよ。誰が誰にどんなことをしたか、ずっと透明に残るの。

円
へぇ〜……でも、それってなんか照れくさくない?

結
うん、でも面白いことに、たくさん「ありがとう」を集めた人は、他の場所でも信頼されるようになるの。まるで「信頼の通帳」みたいにね。
3. 贈与の負債感を軽減する仕組みとは?

円
でもさ、たとえ記録が残るって言われても、何かをもらったら、やっぱり何か返さなきゃって気分になると思うんだけど…私だけかな?

結
ううん、円だけじゃないよ。そう思う人はたくさんいると思う。でもね、贈与経済2.0では「直接返さなくてもいい」って考え方があるの。

円
えっ、どういうこと?

結
誰かにしてもらったことは、その人に返すんじゃなくて、次に別の誰かへ「恩送り」するんだよ。バトンみたいに感謝が回っていくの。

円
なるほど…バトンリレーみたいでちょっと楽しそうかも!

結
そうでしょ?誰かに何かをしてあげたら、いつか違う人から助けてもらえる。それが記録に残って、見えるようになってるからこそ信頼の輪が広がるの。


結
それにね、ハートがたくさん記録されていくと、「この人はたくさん人を助けてきたんだな」って社会全体に伝わるの。それがその人の信頼につながって、自然と周りから応援されたり、協力してもらえるようになるんだよ。

円
あ、そっか……「ありがとう」の記録が残って、それをみんなが見てくれるだけで少しお返しできてる感じがするね。それならすこし気が楽かも。
4. むすびに

円
わぁ、それってめちゃくちゃいい仕組みだね!わたしも「ハート」いっぱいもらえる子になりたい!

結
ふふ、それならまずは…お皿洗いお願いしちゃおうかな♪

円
ラジャー!ハート1個ゲットだぜっ!
